アルミンク指揮新日本フィル岐阜公演
新日本フィル、久しぶりの岐阜公演を聴いてきた。
昨年、音楽監督に就任したアルミンクが指揮するというので
大変楽しみにしていた。
●クリスティアン・アルミンク指揮新日本フィルハーモニー交響楽団
'04年11月21日 サラマンカホール(岐阜市)
・ワーグナー:ジークフリート牧歌
(休憩)
・マーラー:交響曲 第5番 嬰ハ短調
アルミンクはまだ30代前半の若さ。
なのに、プラハの春音楽祭やルツェルン音楽祭にも登場するなど、
各国を股に掛けて活躍している。
しかも背が高くていい男、
女性から見ると、見た目のポイントも高いのでは。
この歳なら、推進力のある若々しい演奏が聴けるものと思っていた。
ところが意外にも、ゆったりとしたテンポ(これほど遅い第五交響曲は初めて)で、
ていねいに音楽を作り上げていく。
管の良さには定評のある新日フィルだが、
今日は弦の頑張りに拍手を送りたい。
特に有名な4楽章「アダージェット」は、指揮者と弦奏者が入魂の名演であった。
アルミンクの指揮ぶりは正統派でほぼ完成されている。
彼の音楽センスを堪能した一夜であったが、
あえて言うならば、まだ若いのだから、もっと冒険もしてみてはいかがか。
もう少し若いダニエル・ハーディングの、刺激たっぷりの新鮮な指揮を思い出すと、
あまりに完成されすぎているアルミンクは少々物足りない。
忘れずに書いておこう。
トランペットとホルンの首席及び残る5人が
ほぼ完ぺきな出来であったため、
全楽章を通して安心して聴くことができた。
さすがである。
最後に、今日の公演は客の入りが6割。
しょせん、岐阜でのクラシックファンはこの程度ということか。
1年半前、同じオケで小澤が指揮したときは、
前売りチケットの購入に徹夜組が出来た。
チケット代金は2倍なのに、即日完売。
公演内容としては、今日のほうがずっと上だったが、
ビッグネームに弱いということか。
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