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August 02, 2004

千夜千曲<16> Bartender's Blues /James Taylor

ジェームス・テイラーは60年代から活躍しているシンガー・ソング・ライター。
暖かく包み込むような歌声、説得力のある歌詞、優れたギター・テクニック、
そして彼を支える優秀なバック陣、どれも魅力的だ。

「バーテンダーズ・ブルース」は、77年に発表された8枚目のオリジナル・アルバム「JT」の1曲。
カントリー&ウエスタン風の、のんびりとした曲調が、彼の声にぴったり。
サビの部分ででハモるのは、バッキング・ヴォーカルのリンダ・ロンシュタット。
これが実にいい。
リード・ヴォーカルを食ってしまうくらい大きく印象的な歌声は、
すぐに彼女だと分かる。遠慮という言葉はないのだろう。

ジェームス・テイラーは、ザ・ビートルズが設立したアップル・レコードからデビュー。
しかしトラブルがあり、このレーベルを追い出される。
その後「ファイヤー・アンド・レイン」がヒットするとともに
キャロル・キングが彼の「You've Got A Friend(君の友だち)」を歌って一躍、注目を浴びた。

「JT」は、一般にはそれほど評価されていないが、私は初期のどのアルバムより好きだ。
既に、シンガー・ソングライター・ブームが終わった後で、
ジャンル分けするなら、いわゆるAOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)に当たる。
シンガー・ソング・ライターの草分けであった彼が一皮むけて、この時代まで生き延びたのは、
彼自身の魅力もさることながら、取り巻きに優れた音楽仲間がいたからこそ。
バックバンドのラス・カンケル、クレイグ・ダージ、ダニー・クーチマらが、
JTサウンドの縁の下の力持ちである。
このアルバムでも、最上の演奏を聴かせてくれる。

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